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HIFIMANから登場したANANDAはとてもバランスがよいサウンドで人気があります。縦長のデザインなので顔の下までフィットする感覚は人により好みが分かれそうですが、丁度良い側圧と肌触りの良いイヤパッドのおかげで装着感は良好です。音質はとても素直でどんなジャンルも対応できる懐の深さがあります。特に中高域のレスポンスの正確さがとても好印象で、シンバルのアタックから余韻の表現まで正確です。ボーカル表現も性別に関係なく素直でとても聴きやすいです。流石に深いところの低域の余韻の表現は平面の最も苦手な部分なので得意とまではいきませんが、ベースラインの音域までなら音痩せせずしっかり正確に表現してくれます。低域の充実感も図りたいのであればしっかりした出力が取れるアンプと組み合わせたいですね。解像度等のオーディオ的なスペックだけに偏らず音楽性もしっかり持ち合わせており、更に価格の面でもバランスの良い機種です。個人的には解像度等の性能が高い機種は打ち込み系のサウンドに、レスポンスが正確で抑揚がしっかり表現できる音楽性が高い機種はアコースティックに合う印象がありますが、このANANDAはやや性能寄りではありますがしっかり様々なジャンルに対応できる万能機です。個人的にもお気に入りな一台でもあるANANDAを是非一度ご試聴下さい。【レビュー日：2018/12/26】反響がとても良く、ボーカルがしっかりと前に出てくるので楽曲の中にとても浸りやすい音作りになっています。激しめで音数の多い楽曲よりも、ゆったりとした雰囲気づくりが必要なバラードのような楽曲が得意なように感じます。おっとりしているのに、一音一音が細かく表現されるので自分の中から音楽が湧き上がってくるような印象を受けました。まさしく、ゆっくり音楽に浸りたい！という時に楽しみやすい側圧や重量で着けている事を忘れてしまいそうになるほどの軽さです。また、音場も広いのに広いだけでなく、自分の真横で音が鳴っている…そんなような感じがし、まるで広い部屋の中でしっかりとしたスピーカーで聴いているような感じもします。中高域の抜け感は勿論、低域の安定感がありつつ音の輪郭も絶妙で次から次へと色んな楽曲が聴きたくなってくるヘッドホンです。【レビュー日：2018/11/09】SUNDARAとEdition Xとの間に位置するような価格ですがサウンドは驚きのハイレベルです。まず装着感ですが、大きなハウジングですっぽりと耳を覆ってくれます。極薄の『NSD』のせいか装着後も外音はすんなり入ってきて窮屈さは感じません。六段階のアジャスターと対応力の広さも良いですね。ただ、だいぶ空間に余裕のある作りなのでしっかりヘッドバンドを頭部中央に持ってきて聴いたときとずれた状態で聴くのでだいぶ聴こえが変化してしまうので注意です。肝心の音質は、効率的に空気が流れるように設計されているせいか、まるでくもりが無く、ザ・開放型というような鳴り方で思わずヘッドホンから鳴っているのかと疑ってしまうレベルです。音の輪郭が甘くなることも、低音の締まりが緩くなることもなく、ガッチリと掴んで離さないまるでスピーカーのような気にさせてくれます。ぐっと引き締まっているが角が立たないドラムの再現力は必聴ものですが、ボーカル、特に男性ボーカルや低めな女性ボーカルの生々しさも長所だなと思いました。グルーヴを感じやすいが分解能も高く全体的に万能だと思いますが、「強いて」言うなら中低域が得意なヘッドホンという感じでしょうか。弦楽器の空気の震えや、余韻を心地よく響かせてくれて原音に忠実なんだなあと実感を強く持たせてくれます。前フラッグシップモデルであるHE1000等と変わって25Ωと鳴らしやすさも含め失敗したくない方へのヘッドホン選びに間違いなく選択の候補に挙げる機種です。試聴曲：リベルタンゴ、シンデレラグレイ、カレ、The Gold Ring Set、「ねえ、神様?」、ボレロ【レビュー日：2019/01/12】